カテゴリー別アーカイブ: ファイナンス

フジクラの投下資本利益率(ROIC)目標を考えてみる

昨日の日経新聞にフジクラが2011年3月期から投下資本利益率(ROIC)を事業の評価基準に加えるとありました。 事業継続の是非などを検討する目安は8%。同社のROICは税引き前利益を投下資本(株主資本+有利子負債)で割って算出しています。 分子と分母の整合性からすれば、分子は税引後営業利益が望ましいのですが、何か理由があるのかも知れません。 同社は事業別には8%を基準として設定。本社費用や研究開発 … 続きを読む→

期待しちゃいけない期待収益率

あなたが親友に1年間、100万円を貸すとしたら何パーセントの利率をつけますか。親友だったら、とらないという方もいらっしゃるでしょうが、ここでは5%としましょう。つまり、あなたは、1年後に親友から105万円を受け取るということです。 それでは、よく知らない会社の同僚だったらどうでしょう。貸さないという選択肢もあるかとは思いますが、もし貸すとしたら、少なくとも5%よりは高い利率を要求するはずです。ここ … 続きを読む→

お金の価値とインフレ・デフレ

「今の100万円と1年後の100万円のどちらがいいですか?」という質問に1年後の100万円がいいと答える人はさすがに最近ではみられなくなりました。 そうです。今、100万円もらえば、1年後には利息がつくから、その利息分だけ得なわけですね。 「お金の価値は、そのお金をいつ受け取るかで変わる」という考え方はファイナンスでも最も重要な考え方のうちのひとつです。 ここまで説明するとこんなことをいう人がいま … 続きを読む→

オプションとは何か?

オプションとは、株式・債券・通貨など、ある期日に、ある数量を、ある価格で買う権利、あるいは売る権利と定義できます。 将来の特定期日に、あらかじめ決められた価格(権利行使価格)で、決められた数量の金融資産を購入することができる権利をコールオプションといいます。 反対に、将来の特定期日に、あらかじめ決められた価格(権利行使価格)で、決められた数量の金融資産を売却することができる権利をプットオプションと … 続きを読む→

負債は価値を創造しない

昨日のブログに「企業価値と株主価値のどちらを高めればいいのか?」について書きました。 企業価値と株主価値という言葉が混同して使われていることが多いという印象を以前から持っていたからです。 実は、企業によって創造された価値は、すべて株主のものです。なぜなら、有利子負債は、価値を創造しないからです。したがって、企業価値の向上と株主価値の向上とは同義なのです。 有利子負債が価値を創造しないのは、有利子負 … 続きを読む→

財務マネジメントの目的とは何か

財務マネジメントの目的とは、企業価値と市場価値の向上にあります。市場価値とは、市場が認識するその企業の価値です。 経営者は、企業価値を高めることはもちろんのこと、その高めた企業価値を市場が認識するよう努める必要があるのです。 ある意味、いいものをつくっても、それが顧客に伝わらなければ意味がないというのと同じかも知れません。 市場価値を高めるための一つの手段として、IR(=Investors Rel … 続きを読む→

フリーキャッシュフローには2種類ある

企業価値を算定する場合、フリーキャッシュフロー(以下FCF)を加重平均資本コスト(WACC)で割り引いて事業価値を計算し、さらに非事業資産を加えて計算します。つまり、次のような関係式が成り立ちます。 企業価値=事業価値+非事業資産価値 このときのFCFは、次のように求めることができます。 FCF=営業利益(1-税率)+減価償却-設備投資-運転資金の増加額 実は、FCFはこれだけではありません。私た … 続きを読む→

NPV法がIRR法よりも優れている理由

あまり、知られていないのですが、NPV法では、投資をして、入ってくるキャッシュフローは、資本コストで再投資されるという仮定がおかれています。 一方、IRR法では、入ってきたキャッシュフローは当該プロジェクトの内部収益率で再投資されるという仮定がおかれています。 資本コストは、投資家(株主+債権者)が最低限要求する収益率でもあります。したがって、他の投資機会に再投資する際の収益率が資本コストであると … 続きを読む→

IRR(内部収益率)の誤解

設備投資の判断指標の主なものにNPV(=Net Present Value=正味現在価値)とIRR(=Internal Rate of Return)の二つがあります。 日本では、圧倒的にIRRを使っている企業が多いように見受けられます。これには、NPVを算出する際には、割引率を考慮しなくてはいけないのに対して、IRRの計算には、割引率を使わなくてすむからというのが理由としてあるようです。 これは … 続きを読む→

IRR(内部収益率)の最大の弱点(ふたたび)

経営には、「率」と「額」とのバランスが大切という話をしましたが、IRR(内部収益率)が意思決定には使えないということには変わりはありません。 なぜなら、IRRは、投資案の優先順位を決定する場合、正しい結論を出せるときもあれば、出せないときもあるからです。 これは、投資判断指標としては、致命的なことだと思います。この点だけは、強調してもしすぎることはないと思います。

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